ショアジギングをやりたいけど、どこでやったらいいか分からない…。そんな方へ向けたショアジギングができるポイント(場所)をご紹介! 堤防やサーフ、沖堤防に磯など、それぞれフィールドの特徴やねらい方を徹底解説します!

堤防

ショアジギングのみならず、釣りの代表的な場所である堤防。
サビキ釣りやウキ釣りなどのエサ釣りのイメージが強いですが、堤防周りの条件次第では、ショアジギングで爆釣も期待できます。

堤防は、アクセスも良く気軽に行くことができる上、足場が良くエントリーしやすいため初心者の方には特にオススメする場所です。

ただし駐車禁止や釣り禁止の場所もあるため、事前に近くの釣具屋さんでポイントを聞いてみるのがよいでしょう

堤防の選び方

堤防でショアジギングができるとは言っても、堤防選びでは気にすべきポイントがあります。以下の要素をクリアしている場所をチョイスすることで魚と出会える確率はグッと上がるためぜひ覚えておきましょう!

水深

ショアジギングにおいて、水深は最も重要なポイントのひとつ。ある程度の水深が無ければ、そもそもメタルジグではすぐに引っかかってしまい、思うように釣りをすることができません。最低でも水深5mは欲しいところです。

魚の回遊の量についても、エサとなるベイト(エサ)が浅場に寄ってきているなどの条件が整わない限り、深い場所と比べると浅い場所は回遊する魚の量が少なくなってしまいます。

また、青物は様々なレンジ(層)を泳ぎ回っており、表層、中層、低層といったシチュエーションごとのレンジ攻略が非常に重要です。攻略の幅を広げるためにも、ある程度水深がある堤防を選びましょう。

潮通し

潮通しもショアジギングにおいて最重要ポイントのひとつ。
ショアジギングで狙うターゲットのほとんどは回遊魚です。潮通しがよければ、それだけターゲットの回遊も多くなり、おのずとチャンスは増えます。

堤防種類としては外洋に面している堤防が狙い目です。また、堤防でも外洋向き(外向き)堤防の先端が特に潮通しが良く回遊も多いポイントになります。

逆に湾内や入り江などは潮通しが悪く、ベイト(エサ)の回遊も少ないため、ショアジギングに適しているとはいえません。

堤防は外洋に面していることが多く、ショアジギングをするにはうってつけのフィールドといえます。

堤防のオススメ攻略法

堤防ではねらえるポイントや足場が限られているため、とにかく広範囲を探るのが吉。投げる範囲が広がれば広がるほど、回遊魚に当たる確率が高まります。

また、青物をねらう場合、どのレンジを回遊してくるか分からないことがほとんどです。レンジはボトム~表層までとにかく幅広く探ることが、堤防を攻略する上で非常に大切です。

沖堤防

地続きの堤防とは違い、沖合に位置するのが沖堤防です。船で渡る必要があり、渡船を利用して渡ります。

渡船を利用するため渡船代や、地続きの堤防に比べると釣り場までのアクセスは良くないものの、渡ってしまえば足場も良く釣りをしやすい場所になっています。

沖合に位置するだけあって、釣果は存分に期待できます。十分な水深があり、潮通しも抜群に良い沖堤防は、様々な回遊魚を釣ることができます。

HPやブログなどで釣果情報を掲載している渡船屋さんも多いので、釣れているタイミングで渡るとさらに釣果の期待度は上がります。

沖堤防での注意点

沖堤防で釣りをする場合は、注意しておくべきポイントもいくつかありますので事前にチェックして備えておきましょう。

ルアーの重さ

沖堤防は沖合に位置するため、潮通しが抜群によく、頻繁に魚の回遊が期待できる好ポイントです。ゆえに朝・夕マヅメだけでなく、1日中チャンスがありますが、それだけ潮通しが良いため、流れも速いことが多いです。

なかには30g、40gのメタルジグでは流されて釣りにならないこともあるため、事前にどれぐらいのウェイトのメタルジグが適切なのか情報収集しておきましょう。(釣具店や渡船屋さんに問い合わせれば教えていただけます)

安全第一

沖堤防に限った話ではないですが、安全第一を心掛けましょう。特に沖堤防は沖合に位置するため、足場が高い場所が多く、落ちると非常に危険です。必ずライフジャケットを着用し、渡船屋さんのルールに従って行動してください。

渡船の運行状況を確認しておく

決まった時間に送り迎えを行う定期便で運行している場合や、乗船客の具合を見ながら不定期で運行している場合など渡船屋さんによって運行スタイルは違います
また、予約が必要であるかないかもマチマチです。

渡しの時間や迎えの時間、女性の場合トイレについてなど、初めて利用する渡船屋さんの場合は事前に問い合わせをして必要な情報を聞いておきましょう。

沖堤防のオススメ攻略法

沖堤防の攻略法としては、「ただ巻き」などの横のアプローチをオススメします。

沖堤防は沖合に位置しているため、青物の回遊は多いものの、足を止める理由がないので、すぐに通り過ぎてしまいます。

ワンピッチジャークなどの縦のアプローチよりも、ただ巻きなどの横のアプローチのほうが素早く探ることができます。一瞬の時合いを逃さないためにも、横のアプローチでスピーディに探るのが得策です。レンジは表層~ボトムを分けながら、反応があったレンジを集中的に探りましょう。

サーフ

太平洋側ではもはやショアジギングのメインフィールドとなっているサーフ(砂浜)。だだっ広い広大なサーフは、潮通しが抜群に良いため、さまざまなターゲットが回遊してきます。

青物をはじめ、底物(ヒラメ、マゴチなどのフラットフィッシュ)も狙うことができます。しかし、あまりにも広大すぎて狙うべきポイントが分かりにくいことも。平坦で変化に乏しいサーフでは、ちょっとした『変化』が攻略の鍵になります。

サーフの選び方

広大なサーフではとにかく「ベイト」の存在が超重要です。「シモリ」「ブレイクライン」などのベイトが溜まりそうな「変化」を見つけましょう。

サーフは全体的に浅く、なにか理由がない限りサーフに回遊してくることは少ないです。回遊してくる理由の大半を占めるのがベイト(エサ)。

フィッシュイーターはエサとなるイワシやイカナゴなどのベイトを浅場に追いやって捕食する習性があり、フィッシュイーターにとってサーフはまさにベイトを追い込みやすい条件が揃う好漁場。

サーフはとにかくベイトを意識することが釣果に繋がります。

ナブラ

ベイトがフィッシュイーターに追い込まれている時、表層でベイトが逃げ惑っていることがあります。これを「ナブラ」といいます。

ナブラは目視で確認することができ、規模も大から小まで様々です。大きなナブラはバシャバシャと激しい音を立てるため、音でナブラを発見することもあるほど。
そして、ショアジギンガーにとってナブラはまたとない絶好のチャンスです。

ナブラの下には完全にスイッチが入ったフィッシュイーターがベイトを追い込んでいるため、ルアーに食いつきやすい状態となっています。ナブラが発生する時間は短いことが多く、サーフでナブラを見つけたら、とにかく素早く投げてチャンスをものにしましょう。

地形変化

サーフは一見平坦に見えますが、海底では地形変化が存在していることがあります。

岸から数十mのところで一気に深くなっていたり、逆に横に移動してみると浅くなっていたりなど、海底は一定の深さではなく、常に変化しています。これを「地形変化」といい、サーフでショアジギングをする場合、この地形変化は絶好のチャンスゾーンです。

地形変化している場所は潮の流れがヨレやすく、プランクトンが多く存在します。そのプランクトンを食べるためにベイトが集まり、そのベイトを捕食するためにフィッシュイーターが集まるといった、食物連鎖が発生しているのです。

また、地形変化は「ブレイクライン」ともいい、フィッシュイーター(青物)の回遊ルートになっていることも多いです。以上のことから、地形変化はサーフにおいて絶対に狙うべきポイントといえるでしょう。

サーフのオススメ攻略法

サーフはほかの釣り場に比べて水深が浅いことが多く、メタルジグ以外にミノーなどのプラグを使ったただ巻き、横のアプローチが有効となります。

また、遠浅サーフでは魚がいる場所まで距離が離れていることも多く、ナブラが発生する場所も岸から離れた場所で起きることが多いため、できるだけ遠投性能に優れたメタルジグを選択することをオススメします。

サーフではとにかく飛距離が大きなアドバンテージなので、ロッドの長さは最低でも10ftは欲しいところです。

磯もショアジギングにはうってつけの好フィールド。
地続きの地磯や、沖堤防と同様に渡船屋さんに渡してもらう沖磯があります。

海中は根やシモリが多く点在しているため、もっとも魚影が濃いフィールドといっても過言ではありません。

釣れる魚種も多岐に渡り、ブリやヒラマサといった大型青物から、根魚や真鯛、イサキなども多く、様々な魚がショアジギンガーを楽しませてくれます。

磯の選び方

地磯に関しては堤防と同じく水深があり、外洋に面している場所が好ましいです。
数ある地形から釣り場をチョイスする際、ブレイクラインカケアガリと呼ばれる「地形変化」がある場所を選びましょう。

ブレイクラインやカケアガリとは、いわゆる深場と浅場の境界線で、青物は急に深くなったり浅くなったりする水深の境目を回遊します。

「地形変化」があるポイントは青物が回遊するルート。魚と出会う確率を上げるために、意識しておきたいポイントです。

ただし、エントリーするにあたって険しい道を歩いていかなければならない地磯も多いため、不慣れな方はエントリーしやすい地磯を選びましょう。また、万一の時を考えると2人以上で行動したほうが安全です。

沖磯は、沖堤防と同じく渡船を利用する必要があります。渡船屋さんに青物のポイントを希望すると渡船屋さんの方でショアジギングに適した沖磯に渡してくれるはずです。

沖磯に渡してくれる渡船屋さんでは、予約が必要な場合が多いため、予約の電話の際にルアーの重さや時間などを確認しておきましょう。

磯ショアジギングでの注意点

磯でのショアジギングでは他のフィールドより危険度が増すため、事前準備や注意点をしっかり押さえておきましょう。

磯用の装備を準備しよう

磯でのショアジギングは、タックルが非常に重要になります。磯では大物が掛かる可能性がある上、地形の起伏が激しくなっているため、ある程度強いタックルでないと掛かった魚を寄せることができずラインブレイクする可能性が高くなります。

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また、荒々しい岩肌に乗って釣りをするため、装備もしっかりとしたものを選びましょう。
スパイクブーツ、ゲームベストは必須です。タックル、装備をしっかりと準備したうえで、磯ショアジギングに臨んでください。

また、磯では根が荒い場所がほとんどで、海底は起伏が激しく、メタルジグが引っかかりやすい場所でもあります。

磯でのショアジギングで根掛かりを避けることは非常に難しく、トリプルフックよりもシングルフック仕様のメタルジグを使用したり、ボトムに沈めすぎないようにするなど、根掛かり対策が必須となります。
もちろんメタルジグのストックは多めに持っていくのが吉。準備を万全にして挑みましょう。

磯のオススメ攻略法

磯の選び方の箇所でも述べましたが、磯でのショアジギングをする際は地形変化がある箇所を積極的に探っていくことをオススメします。

マヅメの時間などはベイトを浅場に追い込んで捕食することが多いので、浅場や境界線であるブレイクラインを攻めてみるのがオススメです。
反応が無ければブレイクラインから深場にかけて回遊している魚を狙うなど、地形と時間帯を考慮しながら釣りをすると釣果アップに繋がります。


いかがでしたでしょうか?ショアジギングができるフィールドにはそれぞれ特徴とねらい方が存在します。

今通っているフィールドはもちろん、まだ行ったことがないフィールドへ行く際の参考になれば幸いです。