ライトショアジギングではメタルジグをメインで使用することが多いと思います。メタルジグは形状や重さなど、さまざまな種類が存在し、狙う魚や水深、シチュエーションごとに使い分ける必要があります。

その中でも、アングラーを悩ませるのがポイントが「カラー」選び。メタルジグのカラーは千差万別。種類がありすぎて、どんなカラーを使えばいいか分からない・・・とお考えの方もきっと多いはず。

この記事では、メタルジグのカラー選びの基本的な考え方、選び方はもちろん、各シチュエーションごとのオススメカラーなども合わせてご紹介させていただきます。カラー選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

「ナチュラル系」と「アピール系」の2種類

メタルジグのカラーは多岐に渡りますが、大きく分けると「ナチュラル系」と「アピール系」の2つに分けられると考えられます。

ナチュラル系

基本的にエサとなる小魚に寄せて作られており、メタルジグの代表的なカラーであるシルバーや、万能カラーであるブルピン、本当の魚そっくりのリアルカラーなどは、ナチュラル系の部類になります。

太陽光を反射させる「フラッシング」でのアピールが強く、ベイトが逃げ惑う際にキラキラと光る様を演出することが得意。

色合いも海中に溶け込む色や、輪郭がハッキリとしないボヤっとした見え方になる色が多く、魚に見切られにくく低活性でも食べさせやすいカラーになります。

アピール系

赤金や緑金など派手なカラーがアピール系になります。シルバー系とは異なり、フラッシングというよりかはシルエットで魅せて喰わす類のカラーになります。

ナチュラル系と比較して自然さは少なくなる代わりに、派手な見た目は水中でよく目立ち、海中でもジグの姿がハッキリと見えます。水の濁りが強い時などメタルジグに気付かせる必要があるシチュエーションで効果を発揮します。

「ケイムラ」や「グロー」の2次的要素

「ケイムラ」や「グロー」が施されたカラーも多く存在します。しかし、これはあくまで上記で説明した「ナチュラル系」「アピール系」にプラスされた要素。
全く別のカラーとして考えずに、2次的な要素として考えます。

ケイムラ

ケイムラは紫外線(UV)によって発光する塗料。発光といっても強く光るものではなく、ぼんやりと青白くにじむような発光をするのが特徴。

この発光はフィッシュイーターに対して非常に有効なアピールで、アピールが強すぎず、自然に誘うことができます。本物のベイトフィッシュの発色と似ているともいわれ、活性が低いタイミングでもバイトを誘発できます。

グロー

グローは光を吸収(蓄光)し、海中で発光する塗料です。明るい場所から暗い場所へと移動することで、蓄えた光を放ちます。

ケイムラと比較して発光が強く、海中で目立ちやすくなります。光量が少ないタイミングや海が濁っているエリアで効果を発揮します。

カラーの選び方

時間帯

まずカラー選びの基準にしていただきたいのが「時間帯」。1日のうちにも朝マヅメ、日中、夕マヅメの時間帯による大きなシチュエーションの変化は最低でも3回あります。

ここで注目していただきたいのが「光量の変化」
光量はショアジギングにおいてとても重要な要素であり、光量によるメタルジグの使い分けが釣果を左右します。

■朝マヅメ
 ・アピール系またはアピール系+ケイムラ

朝マヅメは青物がベイトを求めて接岸するため、ショアジギングにおいて最も釣れる可能性が高いチャンスタイムです。ベイトの数も多く、目立たせる必要があるため、アピール系をオススメします。

また、ケイムラも非常に効果的。朝マヅメはまだ薄暗く、光量の少ないタイミングです。ケイムラは紫外線に反応してぼんやり青白く発光するため、薄暗い海中でも抜群の効果を発揮します。

■日中
 ・ナチュラル系または、ナチュラル系+ケイムラ

完全に太陽が昇りきった日中の時間帯は、回遊次第で釣れるチャンスがある時間帯。光量が多く、派手なカラーでは見切られてしまう可能性があるため、ナチュラル系のカラーがオススメです。

また、レンジ(水深)はボトム付近でのヒットが多くなる時間帯でもあるため、ケイムラの自然な発色がボトムで効くことも多いです。

■夕マヅメ
 ・アピール系または、アピール系+グロー

朝マヅメと双璧をなすチャンスタイムである夕マヅメは、やはりアピール系のカラーがよいでしょう。日中の太陽光により水温も上昇しているため、青物もベイトも活性が高まっている時間帯。アピール系のカラーでしっかり魅せてあげることで、バイトが得られる可能性が高まります。

また、夕マヅメは時間の経過とともに暗くなっていく時間帯。こんな時はグローの出番。グローは発光が強く、暗い海中でも抜群に目立つため、青物にしっかり気付かせることができます。

天候

天候も光量を左右する重要な要素。晴天時と雨天時では海の中の様子は全く違います。時間帯でのカラー選択と同様、光量を基準にカラーを選ぶことをオススメします。

■晴天、晴れの日・・・ナチュラル系
■曇り、雨の日・・・アピール系

光量によってカラー選択する意味では、時間帯によるカラー選択とほぼ変わりません。天候は刻一刻と変わるため、天候の変化に合わせてカラーをローテーションしましょう。

海の色

海の色には地域によって違いがあり、濁りが強いエリア、透明度が高いエリアなどさまざまです。都市部のベイエリア、外洋に面した堤防、離島の沖磯などなど、シチュエーションが変われば海の色も全く異なります。
海中での見え方も全く違うため、基準としては、

■濁りが強い海・・・アピール系
■透明度が高い海・・・ナチュラル系

このように時間帯や天候、濁り具合からなる「光量」の違いでアピール度を変化させる選び方がおすすめになります。

限りなく正解に近づくためのカラー選択を!

この記事で紹介したほかにも、ベイトの種類や地域性など、複雑な要素が絡み合わさっています。

アジベイトやイワシベイトの時はカラーを寄せて釣れるときもあれば、全く外れた色が釣れるときもあります。なぜかその地域だけ特定のカラーばっかりが釣れるなんて話も耳にします。

カラー選択に絶対的な正解はありません。しかし、最善のカラー選択で限りなく正解に近づくことができます。そして、カラー選択は考えれば考えるほど楽しいものになっていきます。
カラー選択に迷われている方は、ぜひこの記事を参考にカラー選択をしてみてください。